夢小説

ドロのパソコン作業をオクタンが見てるだけ:俺がグリスだ!

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Q.オクタンのパソコン知識は?
A 俺様のパソコンは最強のグラボを積んでるぜ!!
B 姉貴~やってくれよ!

今日は前者の気分です!

私の知らない言葉や知識を知ってるオクタン無限にかっこいいという話です……が、作者より賢いキャラは書けないのであんまりそういう要素がないです。

―――

朝起きて共有スペースに入ると、ドロが一人でテーブルについて、何かやっていた。手にはプラスドライバー。覗き込むと、ノートパソコンのフタを開けているところだった。お馴染みの基盤が見える。ふ~ん、ドロのパソコンはRYZENのCPU(※1)だったんだな。いいセンスしてるじゃねえか。

「なんか増設すんのか?」
「メンテナンスです! 最近動作が遅いので、ほこりがたまっているかと思って」

女の子なのに、自分でメンテをやるとは偉い、って言ったら、マギーのやつがまた嫌味をかましてきそうだ。男だの女だのはやめろってな。そうはいっても、違うだろ、男とは。

ドロにはパソコンの知識があるのだろうか? 直観のするどい女の子だが、この前、ホバーバイクの座席の調整に手間取ってるのを見たんだよ。もちろん、俺が助けてやった。だから、ドジっていうか……機械いじりも不得意かもしれないな。興味が出たので、彼女の斜め前に座り、コーヒーを飲みながら観察してみる。

彼女は、あまり慣れていないのがわかる手つきで、ファンを留めているネジを外し、ひっくり返して見ている。ファンにほこりはついていないようだ。動作が遅い理由は別にあるみたいだな。その後、すぐ上に配置されているヒートシンク(※2)を外して、CPUを見つめた後、スマホを操作し始めた。おっと、何かわからないことがあるっぽい。俺に聞けばいいのに。

ドロはあまり人に頼らない。しかし、試合中、戦略的に見て助けが必要なときはちゃんと要請してくる。つまり、どっちでもいいようなことはまず自分でやるってタイプだ。俺としてはもっと甘えてきてほしいけど。

「グリス(※3)を買いに行くのでオクタンさん、私のパソコンを見ててください!」
やっぱり、ドロには不足があったようだ。ていうか、フタを開いたまま出かけるつもりか? おいおい。
「俺のをやるから買いに行かなくていいぜ」
彼女が困ってるんだから、助けないとな。
「え、いいんですか? グリスって結構、高いですよね?」
「気にするな」

自分の部屋に戻り、PC整備グッズが入っている棚を探る。ドロって、慎重だけどたまに適当だ。さっきのだって、グリス持ってないのに手入れしようとしたってことだろ? 迂闊だぜ、それは。

グリスグリス……あった。よし、これでいいだろ。ドロには1番いいやつをやろう。

部屋に戻ると、ドロはベンチに放置されているラムヤの工具を眺めていた。この前、試合中にも、パスの像を眺めてたな。全く、これじゃ、お空に飛んでいきそうだ……。

「ドロ。こいつを使ってくれ」
「わあ、ありがとうございます!」

喜んでくれて何よりだ。

その後、ドロはちゃんとグリスを塗り、メンテを終えることができた。俺が代わってもよかったんだが、ドロの真剣にやってる姿を見たかったから、自分でやらせた。なかなか見ものだったぜ。今度は俺の前で銃の手入れをしてほしいな。ドロの好きな銃を知ってるか? 彼女は性能ではなく見た目で銃を、というか、スキンを選ぶ。ボルトSMGの夢織人、R301のダイナスティックサイクル、オルタネーターのプラシーボ効果がお気に入りらしい。俺にはよくわからねえが、女児のおもちゃみたいな色のスキンだな。

そして、カップを片付けながら彼女に言う。

「お礼はデートでいいからな」
「えっ?」
なんだ? その顔は。

END

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この話に使ったオクタンの解釈:バンガロールをレディとからかう台詞と、トライデントをママシータと呼ぶ台詞から、かなりジェンダーを区別する意識があるという解釈です!

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